宅建は受験資格のない、誰でも受けることができる国家試験です。
しかも、マークシート式で、必ず答えを書くことができます。
宅建を受けようと決めたときに、マークシート式で試験が受けやすいことに、少し安心した覚えがあります。
しかも国家試験!
なんとなく、「なんとかなるんじゃないかな?」と思ってしまいがちです。
そんなことを考えながら、私も宅建勉強を始めました。
◎この記事を書いている人
私は、初心者で宅建受験に挑戦し、一発合格することができたサラリーマンです。私の経験をお伝えしています。
目次
マークシート式の「1問の正解率」と「合格率」
宅建試験は、四肢択一でマークシート式です。必ず答えを書くことができます。
答えがわからない問題でも、運がよければ正解できる可能性があります。
マークシート式は、ある程度勉強していれば合格しやすいのでしょうか?
確率で考えると、選択肢は4つあるので、1問あたりの正解率は25%となります。
宅建の合格には、約7割の35問程度の正解が必要と言われています。
(2018年の合格基準では、37問の正解が必要でした)
1問あたり25%の正解率の問題を、35問以上正解するには、運だけでは難しいでしょう。
こうして具体的な数字を出すと、合格点とは結構な開きがある印象です。
マークシート式を前向きにとらえる記事も多くみられますが、やはり知識の量や理解度を高めたうえで、対策する必要がありそうです。
出題方式は3パターン(2019年の試験の場合)
宅建試験の出題方式は3パターンあります。2019年の試験では、以下の2パターンでした。
- 1つの正or誤を見つける問題・・・44問
- 正or誤の数を選ぶ個数問題 ・・・6問
- 正or誤の組み合わせを選ぶ組み合わせ問題・・・0問
1つの正or誤を見つける【正誤問題】
パターンの一つ目は「正しいも」or「誤ったもの」を一つだけ選ぶ問題です。2019年の試験では、問題数は50問中の44問でした。
多くの問題がこの形式であるため、確実に正解数を増やしたいところです。
正しい選択肢が一つ解れば、即正解を導けます。
しかし、そうでない場合がほとんどで、残る選択肢の数で正解率が変わります。
選択肢のうち、2つがわかっても正解率は50%にしかなりません。しかし、3つわかれば正解にたどり着けます。
そう考えると、一つの問題で問われる知識の量は単純計算ですが、75%以上を理解しているかどうかのようです。
正or誤の数を選ぶ【個数問題】
パターンの二つ目は、4つの選択肢から「正しいもの」or「誤ったもの」の数を選ぶ問題です。
2019年の試験では、50問中6問出題されました。
①「1つ~4つ」を選ぶ問題が4問出題されました。
②「なし~3つ」を選ぶ問題が2問出題されました。
ちなみに、出題分野は「宅建業法」のみです。
どちらの個数選択問題も、幅広い知識がないと正解にたどりつけません。全部知っておくことも要求される形式です。できるだけ選択肢を狭めて、正解に結び付けましょう。
とはいえ、正解を一つ選ぶ問題と同じで、選択肢の3つがわかるようになれば、正解率はかなり上がります。
注意※正しい選択肢と、間違った選択肢がわかる場合は、組み合わせしだいで、正解率が上がることがあります。
正or誤の組み合わせを選ぶ【組み合わせ問題】
パターンの三つ目は、4つの選択肢から「正しいもの」or「誤ったもの」の組み合わせを選ぶ問題です。
2019年の試験では出題されませんでしたが、例年1~3問程度が出題されています。
これまでの出題分野は、「宅建業法」と「法令上の制限」です。
宅建試験は、分野における得意・不得意を加味しても、平均で75%以上の知識や理解が必要と考えることができます。
勉強して得た知識の量を、パーセント表示するのは難しいことですが、目安として知っておくとよいと思います。
合格基準において、分野ごとに最低限必要な点数などの基準がありません。
(例えば衛生管理者の試験では、各分野4割以上、全体で6割以上の正解が必要)
なので、正解率を上げるべく、得意分野の点数を徹底的に伸ばすという作戦も可能ですね。
私の経験
ここからは私の経験です。
知識の量と理解度が50%以下の時期
一通り勉強が終わった当初は、模擬試験で4~5割までしか正解できない時期がありました。
知識の量と理解度が50%以下の時期だったと思います。
問題の選択肢も、二つまでしかわからなかったり、意味さえわからない選択肢もあり苦労しました。
知識の量と理解度が75%を超えた時期
その後、過去問とテキストで復習をくり返していました。
宅建試験の約1ケ月前くらいから、急激に点数が伸び始めました。
模擬試験では、9割以上とれるようになりました。
知識の量と理解度が75%を超えた時期に入ったと思います。
その時の試験時の感覚は、
選択肢の一つ一つの正誤を見極められるようになった。
わからない部分が減った。あいまいで不安な感じはなく、自信をもって正解を導き出せるようになった。
正解の選択肢がわかれば、その他の選択肢は確認程度に読み流すだけ。
時間をかける必要がないため、解くスピードが上がる。
問題を解くスピードが上がり、時間に余裕ができた。見直しの時間が増えた。
引っ掛けようとしている部分がわかるようになった。
複数の登場人物の立場や不動産との関係といった、前提条件を想像することが容易になった。頭の中でパターン化できるようになっていた。
75%を超える知識量になると、良いことだらけでした・・・。
知識量と理解度が上がったタイミング
やはり、300時間以上の勉強時間によって得られた効果です。
初心者が、宅建試験に合格するには、平均300時間以上の学習が必要と言われています。
3月末から勉強を開始したので、300時間を超えたのは、半年後の9月ごろです。宅建試験の1ケ月前くらいです。
その300時間を超えたあたりから、模擬試験で合格点をクリアできる状態になっていきました。
合格に必要な300時間の目安を体現した結果となりました。
ある一定の線を超えると、合格の圏内に入ってくるんだなぁーと実感しました。
私の場合は、300時間以上の学習により、75%以上の知識量と理解度を得たことでした。
まとめ
「マークシートは絶対に答えを書けるから合格しやすい」ではない
問題形式は3パターンあり、個数問題、組み合わせ問題も出題される
知識の量と理解度が75%以上になると、一問の正解率が上がる
私の場合は、総勉強時間が300時間を超えてから正解率が上がった
力がつけばスピードが上がり、効率も良くなる
以上です。
マークシート式は、勉強量や知識量が不十分だと、選ぶ選択肢が残るため、正解率は上がらない仕組みになっていました。
逆に言えば、知識量が増えると選択肢が少なくなるため、正解率は急激に上がる仕組みでもあります。
目安として各問題とも、75%以上の知識量と理解度があれば合格に近づきます。
100%は必要ないのです。(分野により難易度が異なるので、試験対策として勉強量の強弱は必要ですが)
気をつけたいのは、「いかに手を抜くか」という後ろ向きな思考では、合格に必要な最低限の知識の量や理解度がゴールになるため、自分で合格のハードルを上げてしまうことです。
普段、仕事で忙しい中で宅建の勉強をがんばっている方が、前向きに勉強できるように情報を提供していきたいと思います。